骨盤は「立てる」より、「のせる」で。
- skiofftrainer8
- 2017年5月23日
- 読了時間: 3分
こんにちは、八巻です。
前回の記事では、骨盤を立てるとはどういう事かのお話をしました。
しかし、そこについて追求していくと、
骨盤が立っているかどうかより、
「のっているか」どうかが重要であるというところで終わりましたので、
その続きをお話したいと思います。
”骨盤が載った状態”とは?
スキーではよく、「足(ブーツ・板)の上に体(骨盤・お尻などとも言う)を載せるように
言うと思います。
それって、機能解剖的にはどんな状態を言うのかというと・・・
大腿骨の上に骨盤が真っ直ぐ乗っかっているこんな状態です。


骨盤が載るメリットは?
すると体の重心(腰のあたりにあると言われます)が足の真上に来るので(イラスト右)
足を通じて体重が地面にダイレクトにかかります。
スキーの場合だとこんな姿勢でしょうかね?

しかし、背中が丸まったりして骨盤が後傾してしまうと
体重は足の後寄りにかかってしまい、足全体に体重がかかりにくくなります。
骨盤、「立っているけど落ちている」人が多い
でもちょっとこれだとわかりづらいので、違う方法で表現してみましょう。
骨盤が載った状態とは、台の上に荷物が載ったこんな状態だと思ってください。

対して、よく言う「骨盤の後傾(ねている)」はこんな状態です。

荷物が台から落ちかけている、こんな不安定な状態なんですね。
台を動かしたら今にも荷物は落ちてしまいそうです!
骨盤の場合は筋肉が支えているので落ちる事はありませんが、
常に落ちる方向へ力が加わっています。
これは皆さんは良くないと理解しておられる訳ですが、
そこでほとんどの方がしている「骨盤の前傾(立つ)」はこんな感じです。

実は骨盤の位置は後傾の時とは変わっていないんですね!
バランスをとるために、さらに上にある荷物(体なら腰椎です)を前にずらして置いているのです。
骨盤の見た目は前傾しているのですが、実は後にずれて置かれたままなのです。
これが私が表現した「骨盤が立っているけど落ちている」状態です。
スキーヤーのみなさんの多くは、こんな風に体が乗っているように感じます。
腰をいつも過緊張させていたり、実際に腰が痛くなりやすい方は
このような姿勢になっている可能性が高いです。
動作的にも、この姿勢をとると股関節の動きに制限が出るなどのデメリットがあります。
以前、雑誌に記事を載せた時に、クローチング姿勢をトップデモの方にしていただいたものです。
右が骨盤が落ちた状態です。

月刊スキーグラフィック
2014年9月号「動作力を磨いて滑りを変えよう」
(筆者解説記事)より抜粋
ただ、今回こんな風に文章やイラストで表現させてもらいましたが、
実際には体で感じないとわからないものなのです・・・
体玄塾では、無料体験でこの違いを体感していただいておりますので、
気になる方はぜひお越しください。
次回から骨盤をのせる方法についてお話します。
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